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HUNTER×HUNTER

HUNTER×HUNTERハンター試験編のネタバレ考察|ゴンの合格とキルアの失格

HUNTER×HUNTERハンター試験編のネタバレ考察|ゴンの合格とキルアの失格

原作の対象巻を読む

HUNTER×HUNTER 1巻

対象: 1〜5巻

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ゴンはハンター試験に合格します。けれど、一緒に走ってきたキルアは隣にいません。資格を手に入れた喜びより、友達が自分の前からいなくなったことが気になる。ハンター試験編の終わり方には、その後も続くゴンの価値観がよく表れています。

ここでは原作単行本1〜5巻の試験内容と結末に触れながら、ゴンが何を得て、何を持ち越したのかを考えます。キルアの失格理由までネタバレを含みます。

ハンター試験編は何巻まで?

読む範囲は1〜5巻です。5巻では試験が終わり、ゴンたちがキルアに会うためゾルディック家へ向かいます。試験の決着と、その先の行動を続けて読むと、ゴンが合格だけでは満足できない理由もつかみやすくなります。集英社の5巻紹介でも、この移行が確認できます。

父ジンを探すゴン、一族の仇を追うクラピカ、医者を目指すレオリオ。受験の動機が違う3人に、暗殺一家を飛び出したキルアが加わります。誰もが同じ夢を持って集まったわけではありません。だから、協力する場面にも意見が割れる場面にも、それぞれの事情が出ます。

5つの試験で、何を試されているのか

原作の試験は次の順番で進みます。アニメ版には内容の違いや独自の場面があるため、ここでは漫画に絞ります。

試験課題ゴンたちの行動で注目したい点
第1次サトツについて地下道と湿原を進む走り続ける体力に加え、霧の中で誰を頼るかという判断
第2次ブハラとメンチによる料理審査、再試験での卵の採取得意な戦い以外の課題にも向き合えるか
第3次72時間以内にトリックタワーを下りる多数決で動く5人の利害と、時間の使い方
第4次ゼビル島での番号札の奪い合い獲物を狙う間、自分も狙われていることへの意識
最終相手に敗北を認めさせる一対一の対戦戦闘力だけでは片づかない、勝利条件との駆け引き

第2次試験に料理が入ると、受験者の腕力にはいったん出番がなくなります。第3次では、自分が正しいと思う判断でも仲間の同意を得なければ先へ進めない。試験官が変わるたびに、それまで頼れた長所が通用するとは限らなくなる。この落ち着かなさが序盤の面白いところです。

トリックタワーでは、仲間の失敗も自分の問題になる

ゴンたちはトンパを含む5人で多数決の道を進みます。トンパの妨害やレオリオの賭けの結果は、本人だけで引き受けることができません。残り時間という形で全員に返ってきます。

協力すれば何でもうまくいく、という展開にはなっていないのがいい。疑う相手とも同じ道を進まなければならず、口論をしている間にも時間は減る。クラピカの判断力、レオリオの短気さ、ゴンの発想が、人物紹介を挟まず行動から見えてきます。

ヒソカの番号札を奪っても、ゴンは喜べない

第4次試験でゴンが狙う相手はヒソカです。正面から勝てる相手ではないため、ゴンは気配を抑えて待ち、ヒソカの注意が獲物へ向いた瞬間に釣り竿で番号札を奪います。

そこまでは、くじら島で身につけた観察力が役に立つ場面です。しかし直後、ゴンもゲレタに狙われていたことがわかります。吹き矢で動けなくなり、自分が奪われる側に回る。相手しか見ていなかった代償が、すぐに来ます。

さらにヒソカが介入したことで、ゴンは試験を進めるための番号札を手にします。助かったのに、納得できない。自分で勝ち取るつもりだった成果を、相手の都合で与えられてしまったからです。

ヒソカにとってゴンは、まだ対等に戦う相手になっていません。この力関係があるから、番号札は合格に必要な品物であると同時に、借りを返すまで抱える宿題にもなります。続く天空闘技場編の対決は、この悔しさからつながっています。

ハンゾー戦で見える、ゴンの扱いにくさ

最終試験は、勝った者から合格が決まる変則的なトーナメントです。相手を殺せば失格。倒すだけでも足りず、相手に負けを認めさせる必要があります。

ゴンはハンゾーに戦闘力で圧倒され、腕を折られても降参しません。ハンゾーは殺せない以上、力で押し続けることにも限界がある。最後にはハンゾーが負けを認め、ゴンの合格が決まります。

この勝ち方を、根性で強敵を倒した場面として読むと少しずれます。ゴンはハンゾーより強くなったわけではなく、ルールの中で相手を困らせ続けた。その頑固さには頼もしさがある一方、痛めつけられる自分の体を後回しにする危うさもあります。

相手の説明が筋道立っていても、自分が納得できなければ動かない。後のゴンを知ってから戻ると、ここで周囲が持て余している性格を見過ごせなくなります。

キルアはなぜ失格になったのか

ギタラクルの正体は、キルアの兄イルミでした。キルアは兄を前にすると、それまでの余裕を失います。暗殺の技術を持ち、試験中も他の受験者を圧倒してきた少年が、友達と過ごしたいという願いを守れなくなる。

キルアはイルミとの対戦を棄権した後、レオリオと対戦中だったボドロを殺し、失格になります。殺したのは自分の対戦相手ではありません。この経緯は日本語版Wikipediaのボドロの項目でも確認できます。

イルミの言葉に追い詰められたことと、ボドロを殺した行動は分けて考えたいところです。家族から受けた支配の深さが見える一方で、キルアの事情だけで殺された受験者の存在が消えるわけではない。この後味の悪さも、試験編の結末に残ります。

そしてゴンは、キルアに会いに行きます。試験に合格したから旅を急ぐのではなく、まず本人の気持ちを確かめようとする。父を探すために始まった旅に、友達のための寄り道が生まれるわけです。

読み返すなら、合格するまでの「納得できなさ」に注目したい

ハンター試験編では、試験に通ることと、本人が納得することが何度も食い違います。ヒソカにもらう番号札、ハンゾーが認める敗北、キルアがいないまま迎える試験終了。結果だけを並べると順調に見えるゴンの歩みには、引っかかるものが残り続けています。

初めて読むなら、まず1巻から試験終了まで。キルアとの関係まで区切りをつけたいなら、そのまま5巻からのゾルディック家編へ進むと自然です。念能力の駆け引きが本格化する前に、ゴンが何を譲れない少年なのかを知っておくと、後の選択の読み方も変わります。

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